| YAMASA通信 No.44 2001年12月1日(土) YAMSA言語文化研究所・隔月発行 | ||||||||||||||||||||
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| 「人の連鎖が作る原寸大のネットワークを行く」 | ||||||||||||||||||||
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私用のパソコンが壊れた。これまでのデータが全て消え失せた喪失感は大きい。しかし、ひと月以上経ってもいっこうに修理に出そうとしないところを見ると、まだパソコンが無くても暮れていく生活をしているようだ。一方、仕事となるとそうはいかない。ある時、出勤したらリース切れで突然モニターが無くなっており、代わりのモニターを見つけるまで、たった数時間だったがパソコン無しでは何ひとつ仕事を進められない現実に直面して唖然としたことがあった。仕事のデータは何通りもの方法でバックアップしてあるので、全部消えてしまう心配は無いのだが、すぐに使えなければ何の役にも立たない。 つい先日、中国東北地方、北朝鮮国境付近へ出張した。奨学金学生を選考する面接のためである。日本からの直行便がないその空港へは、窮屈なプロペラ機に乗り換えて飛んでいった。着陸後、ドアが開くと零度を下回る寒気が一気に機内に流れ込み、コートを預けてしまったことを後悔した。降下中の気味悪い揺れで、すっかり気分が悪くなっていたため立っているのも辛かったが、頭を屈めながら下りたタラップの先にはまだ、薄暗いターミナルビルを目差して歩かなければならない、足元も見えないほどの暗く寒い滑走路が待っていた。 翌日、現地の大学を訪れた。当たり前の話だが、ここでもインターネットは繋がる。当たり前というのは、実際にこうして訪問するまで、自分自身がメールでやり取りしてきたからだ。教授は「これは中国で最新型のパソコンです。」と胸を張った。そしてその必要性を口にした。「このパソコンが無かったら仕事になりませんよ。」 青いスケルトン素材を部分的に使った新型のパソコンと、窓の外に見えるゴミと砂塵が風に舞う中国東北地方の冬枯れの風景とは、実にちぐはぐに見えた。両者を遮るガラス窓は空間ではなく、まるで別の概念を隔てるためにそこにあるかのようにさえ見え、実際に手で触れてその存在を確かめたくなったほどだった。聞いた話や写真ではなく、物が実際にそこにあることを確認するには、自分の目で確かめ、自分の手で触れてみるといい。手で触れるということは自分がその場にいたという前提を有し、それがまたひとつの保証を与えることにもなるからだ。私自身も風景写真に魅せられたり、人から聞いた話に心を動かされて、距離によらず実際にその場へ行ってみることがしばしばある。 久しぶりに遠出をしたせいで、感傷的な気分になっていたのかも知れない。全く子供染みた発想だとは思ったが、本当にそこのパソコンからYAMASAにメールを送ることができるかどうか確かめたくて、使ってもよいかと願い出た。メールを書き、いつも通りエンターキーを押して送信すると、データ量を表わすインジケータが一瞬左から右へ走り、メールは送信された。それは見慣れた光景だったが、この時にはある問い掛けをもつように見えた。大量のデータを一瞬にして送ることができる今の時代に、なぜ私はわざわざここまで来たのか。面接する学生の履歴書や写真は様々な方法で得ることが出来る。情報を補うためだけの質疑応答なら電話でも可能だ。それにもかかわらず、嫌いな飛行機に乗ってまでここへ来たのはなぜか。それは実際に生身の人間を前にして、そこから得られる本人の情報ほど信頼に足るものはないと思ったからだ。それは信号化して伝送できる類のものではないと信じているし、また自分自身が相手に対峙することで、人間関係の中では互いの公平性が保たれるのだと思っている。 話は遡るが、9月に台湾へ出張した時、留学相談会の場でYAMASAの卒業生余昇融君と偶然再会した。余君は彼がYAMASAへ入学すべく名古屋空港に着いた時、私が迎えに行き、また帰国するため岡崎を離れる時も、ぎりぎりまで話し込んだ学生だ。台湾での思いがけない再会の時、彼は日本語通訳としてアルバイトをしていた。そこでの時給は、同年齢で一般的な仕事をして得られるもののほぼ2倍になると嬉しそうに話してくれた。彼の作文『日本に来て思った事』(本誌2ページ)を見て思う。特定の感覚に偏らず、五感全てを通じてなされる現実の体験は、この先いくら技術が進歩しようとも、バーチャルの世界が取って代われるものではない。現在YAMASA言語文化研究所ではオンライン日本語教育の開発を進めており、世界中どこにいても一様の日本語教育が受けられるようにしたいと考えている。しかし同時に、言語の根幹にある文化的背景や、人との繋がりを通して学ぶ機会の重要さを見落とすわけにはいかない。言葉は人とコミュニケーションを図るための道具であり、コミュニケーション全体の中では、言葉はほんの一部に過ぎないものだと思うからだ。そして人と人とのコミュニケーションこそ、言葉を学ぶ最高の方法だと思っている。 (YAMASA言語文化研究所 加藤 達也) | ||||||||||||||||||||
「日本に来て思った事」 余 昇融 (台湾)ずっと前に台湾のテレビ番組で日本のさまざまな生活を見ました。その時、日本の事は何でも素敵に見えました。日常の事から環境の問題に至るまで僕には関心があります。ですから、日本に来られたのは大変嬉しいことです。日本に来る前の晩は興奮して眠れませんでした。やっと願いが叶うのでワクワクしながら飛行機に乗り、窓の外をじっと見ていました。初めての海外旅行、初めて日本の地を踏んで、とても感激しました。特に周りの人が全て日本語をしゃべることに気がついた時、僕は本当に日本に来たのだ!これは夢ではないと思いました。大喜びで日本語の勉強を始めました。YAMASAへ来てから4週間は経ちましたが僕の日本語は進歩したとは言えません。返って一杯お金がかかってしまいました。日本の物価高には本当にびっくりさせられました。日本の物は何でも台湾よりずっと高い、同じお金で同じ物が買えません。例えば、人間は毎日水を飲まなければいけないのに、水道の水はおいしくないので、僕は毎日ミネラルウォーターを買って飲んでいますが、2リットルで200円ぐらいします。でも台湾では2リットルで90円です。日本は牛肉も、豚肉も高く食べられないのでベジタリアンになってしまいました。 ですから日本での生活で一番困るのは食事です。自分の国では母が毎日食事の用意をしていました。僕はそのせいで卵焼きぐらいしかできません。毎日食事をするたびに母がそばにいたらいいなぁと思います。でもラッキーなのは僕のルームメイトが中国人であることです。彼は料理が苦手な僕にいつも食事を作ってくれます。彼のおかげで僕は異国で母の味が食べられるだけでなく、お金もセーブできます。 この他に感じた事は環境についてです。寮のバスケット場で、ある名古屋大学の日本人学生に出会いました。バスケットボールで僕たちはいい仲間になりました。彼はとても優しい人です。いつも嫌な顔ひとつしないで僕の質問に答えてくれます。僕も同じ言葉を中国語に訳してあげます。僕たちは時々一緒にバスケットをしてからいろいろな話題についてしゃべります。「台湾では野良犬をよく見かけるのにどうして日本では見かけないのか?また、どうして日本の環境はこんなにきれいなのか?」すると彼は僕に「日本人はみんなペットに対して責任感を持っているかもしれない。ペットは人間にかわいがられる物だから、人は犬を勝手に捨てる事は絶対にしない。環境保護についてはみんなのことで、みんながきれいな環境に住みたがれば、もっと環境がよくなるはずだ」と言いました。僕はこの話を聞いて台湾の人々もそう思ったらいいのにと思いました。このような環境問題など、台湾にいた頃であればほとんど考えることなどありませんでした。日本に来ていろいろな物を見たり、聞いたりしているうちに今まで考えなかったことまで考えるようになりました。 今回、日本へ来た目的は日本語を話せるようにすることでした。でも、そのことより一番大切なものはお金で買えない経験を積むことだと思いました。自分の目指す道に進めるように、自分の成長が見えるように頑張ります。日本での生活は僕の忘れられない思い出になると思います。 | ||||||||||||||||||||
![]() 今回入学した61名の学生は、ベトナム、アメリカ、シンガポール、カナダ、中国、韓国、ノルウェイ、ハンガリー、台湾、ドイツ、フランス、香港、スペイン、オランダ、タイ、以上15の国または地域からやって来ました。彼ら新入生を加えて全校生徒は181名となり、これから 岡崎で日本の生活と日本語を学んでいきます。YAMASAでは、日本語を学ぶ外国人学生と地元の皆様との国際交流会を積極的に開いていますので、これからも直接お目に掛かる機会が多々あると思います。今後ともYAMASAの学生をどうぞよろしくお願いします。 | ||||||||||||||||||||
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お子様が保護者の元を離れて、初めて体験する子ども社会・・・。年齢に合わせて楽しく安全に遊べるように、資格を有した保育士が見守り援助します。 友だちと一緒に遊ぶ楽しさを味わい、豊かな体験を重ねられるようにと願っています。そして、また遊びに来たいなと思ってくれるような託児室をめざしています。手作りおもちゃいっぱいの温かい雰囲気の環境を整えてお待ちしています。 対象年齢:2歳以上(2歳以下のお子様の託児に関しては相談に応じます) 託児時間:8:00〜19:00(第2・4土曜日 9:00〜12:00) 託児日 :月〜金・土(第2・4) お休み :土(第1・3)日・祝・お盆とお正月 所在地 :岡崎市柱町上荒子12番地(JR岡崎駅から徒歩3分) T・F :0564-55-4416 URL :http://www.gol.com/yamasa/takuji/ | ||||||||||||||||||||
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●●●YAMASA言語文化研究所 職員募集●●● 専任職員募集条件 ・短大、専修学校卒業以上の学歴を持っていること。 ・英語又は中国語で外国人学生へ生活指導ができること。 ・コンピューター入力ができること。(MSワードとエクセルを使用) ・協調性があり、財団法人服部公益財団の運営方針に添って働けること。 業務内容は、YAMASA言語文化研究所学生課での事務処理及び学生への生活指導などです。 詳しくは直接こちらまでお問い合わせ下さい。 問い合わせ先:YAMASA言語文化研究所 TEL0564-55-8111 担当 董 万初(とう ばんしょ)まで | ||||||||||||||||||||
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※答え
問1 3
問2 3
問3 2
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| ホストファミリーを募集しています。詳しくは黒河までご連絡ください。 | ||||||||||||||||||||
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●編集・発行●
服部公益財団YAMASA言語文化研究所 444-0832 愛知県岡崎市羽根東町1-2-1 tel:0564-55-8111 fax:0564-55-8113 E-mail:info@yamasa.org ホームページも是非ご覧下さい |