YAMASA通信 No.69 2006年2・3月号 YAMSA言語文化研究所・隔月発行
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外国語の使いすぎ 

ローラン・アルベール(フランス)

 皆さん、外国語を勉強したことがありますか。私は日本語を学び始める前に、中国語を勉強していましたので、日本語を見ると、漢字さえあれば、意味はほとんど分かるような気がしました。他の言葉ですが、理解できることはとてもすばらしいと思いました。そのおかげで日本語の勉強をしたくなりました。中国語は漢字しか使われません。一方日本語は漢字も使われれば、平仮名、片仮名も使われます。
 それに、ローマ字もよく使われます。私は、父の誕生日に誕生日カードを買うことにしました。せっかく日本にいますので、漢字のあるカードを探していました。でも、ほとんどのカードは「HAPPY BIRTHDAY」と英語で書いてありました!とても残念に感じました。
 普通は片仮名で書いてある言葉は外来語なので、発音はかなり難しい。具体的にどんな言葉が使われているかと言うと、英語やフランス語です。
 例えば、レストランのメニューは、ハンバーガーを始め、片仮名を使う言葉が多いです。片仮名を読んで、注文し終わったら、ウェイトレスは「日本語が上手ですね」という顔をすることもあります。けれど、実はその片仮名は英語なのです。又、時々片仮名から本来の英語を予想するのは簡単ではありません。それはエアコンやリモコンのような縮められた言葉は本来の言葉と全く違うからです。それにコンピューターのような新しい技術の専門用語に、大体片仮名が使われます。たとえば日本語を勉強するために自分のパソコンにWINDOWSの日本語版をインストールしました。でも、インストールし終わって言葉を見たら、全部英語が片仮名で書かれていて、びっくりしました。
 又、バーゲンでは、SALE(セール)という言葉をよく見掛けます。SALE(セール)という言葉はフランス語でも読むことができます。フランス語で読むと「サール」です。しかし意味は英語と違い、フランス語では「きたない」という意味になります。どうして値段が安くなるとかというと、きたないからなのかな。「なるほど!」と思いました。だから、ローマ字だけを見て、どこの国の言語が使われているか分からない場合、間違いが起こりやすいです。又、たぶんファッションのためでしょうか、時々お店の名前やメニューにフランス語も使われます。けれども、言葉の使い方や文法を間違えて、そのフランス語の意味や文は、フランス人にとって全然分からないものになります。初めは気持ち悪いと思いましたが、見方を変えて見ると面白く感じるようになりました。そして、写真を撮って、変なフランス語を集めることを始めました。
 どうして日本人はできるだけ日本語を使わないようにするのでしょうか。たぶん、正しい日本語は硬すぎて、読むと面白くないからではないでしょうか。そして、テレビやラジオなどのメディアなどが外来語をたくさん使っているからではないでしょうか。
 日本語は、他の言語と比べて、とても美しい特徴があると思います。せっかく日本人なので、もっと日本語を使ってください!


スーザン・サイ
● オーストラリア
いわしのかんづめと日本文化
邱 聖
(キュウ セイブン)
● 台 湾
日本について思うこと
ケンヤッタ・リチャードソン
● アメリカ
日本人の黒人についての考え方
フィリップ・ギョ
● フランス
トゥルーストーリー
ジョナサン・シュワブ
● アメリカ
ていねい山
ケーリー・コンフォト
● カナダ
きものが大好き!
廖 貞貽(リョウ テイイ)
● 台 湾
生きるというのは
潘 少屏(パン シュピン)
● 台 湾
日本のサッカー
アレックス・ガーフィット
● イギリス 元気な人
ブライアン・ベクテル
● アメリカ
ローマに入っては
ローマ人のようにしよう
カルロス・イレイモン
● ペルー
たばこをやめること
エスター・ボング・ブン・イー
● マレーシア
悪夢の世界へ来た?
カペロン・マキシム
● フランス
日本語の大冒険
ダイナ・リース
● アメリカ
日本語の一人称代名詞の面白さ
ローラン・アルベール
● フランス
外来語の使いすぎ
教育長 藤井孝弘先生 理事長 服部良男 会田文協会長直筆の色紙を
特別賞としていただきました。
総合司会
A.C.E.留学センター
山本裕美さん
司会
セーラさんとアランさん
南山大学 落語研究会
恋勢家ちゃぺる さん
(久野菜月)

『お客様とともに舞台に立つ喜び』


AIJP主任 中根千里 

 「みんなの日本語 初級II」29課、「自動詞と他動詞」の授業。(あれ?)用意したはずのレアリア(実物教材)がない。絵カードもない。一瞬頭が真っ白になり、嫌な汗が噴き出す。無駄と知りつつ長々と説明を続ける。学生のぽかんとした顔。(やっぱりこれじゃ駄目だ)焦ってホワイトボードに例文を書く。書いては消し書いては消す。いい例文も思いつかない。文字が乱れる。(どうして短冊を用意しなかったのか)時間だけが過ぎる。もう前を向く勇気もない。何もできないまま時計の針が50分を指し、仕方なく休憩を告げる。ため息とともに立ち上がり、無言で教室を後にする学生。最悪の事態になすすべもなく振り向くと、そこに数名の先生が冷ややかな目でこちらを見ている。(えっ、授業見学だった?よりによってこんなひどい授業を・・・)
 がばっ。夢?夢?夢でよかった!それにしてもなんという悪夢。今日は現実に「自動詞と他動詞」の授業。初めて担当する課だ。
 初めて担当する授業。模擬授業。授業見学。何年経っても緊張はなくならない。だから模擬授業の学生役になっても授業を見学させていただいても、授業をする先生の心臓の音までが聞こえる気がする。案外その先生は落ち着いていて、聞こえるのは自分の心臓の音かもしれない。
 さて、当日の授業。深呼吸し、気合を入れて、ドアを開ける。幕開けだ。講師の笑顔と元気な第一声で幕が切って落とされる。1ヶ月が経ち、共演者ともだいぶ息が合ってきた。幸い今朝の悪夢のような致命的な不手際もなく、様々な小道具に助けられ、みんなの生き生きした声が教室に響く中、余韻を残して第1幕を終える。
 10分間の幕間。いつもどおり、イヤホンで音楽を聞いたり、軽口をたたきあったり、黙々と漢字のプリントに取り組んだりと思い思いに過ごす学生たち。和やかな雰囲気の中、ふとあの悪夢を思い出し、ひとり安堵の息をもらす。
 続く第2幕では、使用したビデオに私自身が登場していることもあって(ほんの数シーン)、幕を下ろすと同時に拍手までいただいた。(出来すぎ!)  「(一緒に舞台を盛り上げていただき)ありがとうございました。また明日!」ドアを開け舞台袖に引っ込む。
 大抵どこかしら課題を残してひとつの演目が終わる。次こそはと思うが、同じ演目をやることはめったになく、あったとしても共演者はがらりと替わっており、ほとんど毎回初舞台のようなものだ。共演者や時節に合わせて脚本を書き直し、演出を練り直す。自分自身だって変わっているのだ。以前に使った導入のネタが今の自分には使えないこともある。
 時に悪夢に苛まれながら、今日もYAMASAの藤山直美(何万光年も先の星)を目指して教室という舞台に向かう。どんな展開が待っているのかびくびく、いやいやわくわくしながら・・・。



 所長コラム・・・・・マナー
服部良男 

 マナーというものは計算して作られ、そして、合理的である。  客と二人でエレベーターの前に立つ。エレベーターのドアが開く。どちらが先に入ったものかと一瞬躊躇することになる。その躊躇を「お先に失礼します」の一言で省くのである。時間に無駄がなくなる。自分が先に乗り、安全であることを相手に伝える。「開」のボタンを押していれば、相手がもたもたしていても、ドアが閉まることはないし、客とは逆向きになるので目をあわせやすい。そこで、「どうぞ」と招じ入れれば、他にエレベーターに乗る人がいても、客は「次は自分なのだ」と思って中に入ることができる。 他の人は、その客が乗るのを待つことになる。二人同時に乗ろうとして、肩と肩がぶつかることもない。躊躇も逡巡もないから時間の無駄がない。加えて、過不足なくアイ・コンタクトをすることになるのである。つまり、客を大切な人間として遇しつつ、無駄を省いているといってよい。もちろん、そこから後は、マナーに対する個人の考え方次第でいかようにも変化する。暖かさが増すこともあれば、事務的な対応の比重が高くなることもある。ただ、最低限礼を失することのないようになっている。これがマナーという思想なのだ。


ホームステイ・・・その後
ホストファミリー 葛山 真理子 
 新年早々良い出来事がありました。あずちゃんとお母様からお電話をいただいた事です。
 クリスマスにあずちゃんから、私達家族に大きなプレゼントが送られてきました。その中には、子供たちの大好きなディズニーのぬいぐるみやクリスマスカードとお手紙、写真が入っていました。写真は、YALE大学のキャンパスの写真やあずちゃんの自宅の庭で撮った写真などです。かわいくて懐かしくてたまりませんでした。
 あずちゃんは、少し大人びていました。私は、すぐにお礼のはがきを書きました。また、3月のあずちゃんの誕生日にはプレゼントを贈りたいと思います。
 電話では、近況や今後、大学院に進むため後期の試験の勉強を頑張るという事。それから、今年の夏にまた名古屋に戻りたいと話してくれました。
 私達に会うため、バイトをしてお金を貯めているという事。沖縄へも行きたいため、私に沖縄旅行のプランをヘルプしてほしいと言われたので、私は喜んでOKしました。
 お母様とも大変会話がはずみました。
 あずちゃんは帰国してから、私達家族の事をよくお母様に話すというのです。
 下の子、はるむがよく歌を歌っていたのですが(ロックグループTUBEの歌)、
「その音程が6歳にしてはしっかりしているので、その道に導いて上げるのもいいのではないでしょうか・・・」とか。
「パパが作ってくれたお寿司がおいしくてたまらなかった。ママは仕事にバレーボールにと、とてもパワフルでアクティビィティで、明るい方だ。葛山家のみなさんの事は、娘の話を聞くだけで目に見えるようです。とても健康的な家族と思います。」
と言われ、私は恥ずかしかったのですが、ただ、ただお礼を言わずにはいられませんでした。
 それから、葛山家をホームステイ先として選んだのには理由がありますと、お話してくれました。
 私は、そのお話を聞いて涙が止まりませんでした。ホストファミリーとしてやっていくための一番の不安が、それによって解消されたからです。
 その理由というのは、私が仕事を持っているという事です。あずちゃんは、ホストマザーでありながら、人として女性として仕事も持っていて、魅力的なもの感じ、通学は不便だけど、葛山家にしたいとお母様に言ったそうです。
 2人の育児をしながら仕事を続けるのはとても困難で、体力も相当必要ですし、会社や社会からの風当たりもきついし、本当に大変ですが、私は一度も仕事をやめようと思った事はありません。仕事が大好きなんです。だから、ホストファミリーをやりたくてホストファミリーの勉強をし始めてからも、なんとか仕事を続けながらできないかなあと考えていました。しかし、ホストファミリーを始めてみると、やはり、夕食を作る時間がゆっくり取れなくて平日は、留学生に満足いく物を作って上げる事ができませんでした。その代わり週末には、手をかけて夕食作りに励みました。主人にも、週2、3度手伝ってもらいました。でも、やっぱりこんなホストファミリーでは、留学生がかわいそうかなあと思ったりする日々もありました。
 でも、もうこの不安は、お母様のお話を聞いて一遍にどこかへ吹っ飛んでしまいました。
あずちゃんにありがとうと言いたいです。
私は、これからもホームステイの受入れを続けたいと思いますが、新たにリピータールームも作ろうと考えています。飯島さん、今年も昨年同様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(※ あずちゃんというのは平成17年に在籍した日系アメリカ人のUeno Azusaさんです。)


菱餅をかたどった押し寿司づくりに挑戦しました。菱餅の形にするのには、牛乳パックを使ってみました。型から抜いた時の、お米の白、青海苔まぶしの緑色、玉子の黄色でできた層がとても鮮やかで、大きな歓声が上がっていました。口に合うか多少心配しましたが、たくさん食べてくれて、足りないほどでした。



私 た ち  メ デ ィ ア 工 房 で す 。

 皆さん、こんにちは。
私たちはメディア工房です。正式社名は株式会社ヤマサです。通常はヤマサの中の部門名のメディア工房という名で仕事をしています。場所は葵ホールの1階です。
 それでは私たちの仕事の内容をご紹介します。
 まず皆さんがYAMASA言語の教職員になられたら真っ先に受け取るI/Dカードと名刺ーーこれは私たちが作っています。ですから私たちのパソコンデータには皆さん方全員の顔写真が登録されており、必要な時に使わせてもらっています。それは印画紙でしたらスキャンして、デジカメ写真でしたらパソコンに取り込んでいろいろなソフトを使って加工しながら、最終的な用途をお尋ねしてできるだけきれいに仕上げようと日々努力しております。
 それから学生さんたちに渡す学生証や修了証ーーこれも私たちが作っているんですよ。
 その他、学内に掲示するいろいろなポスターやチラシ等、皆さん方の身の回りには私たちの作品が溢れています!
 また、YAMASA言語以外では、服部工業やめぐみ幼稚園、それに託児室とFMおかざきなどのホームページ作成等をやっており、まさに「服部グループ内の総合デザインセンター」です。
 あっ、それからもう一つ、とても大事なことを忘れていました。今、皆さんが読んでいらっしゃるこのYAMASA通信も私たちの大切な作品です。編集部の方から送られてきた原稿を割付したりデザインを考えたりするのですが、できるだけ多くの方々に喜んでいただける紙面作りをすることは、とてもやりがいのある楽しい仕事です。いつもは原稿を加工するだけですが、今回は編集部からの依頼で、こうやって自分たちのことを書いています。いわば自作自演です。
 これからも私たちメディア工房をどうぞよろしく!

■ 編集部より ■
例年にない冬の寒さも一段落したようです。春に三日の晴れ間なしの空の下、JR岡崎駅周辺の区画整理事業もこのところ急ピッチで進んでいます。
 春の息吹と共に学校の周辺も発展の息吹に満ち満ちています。 「これで国へ帰るけど、また、岡崎に帰ってきてYAMASAで勉強したい」そんな思いで学校を去る学生が一人でも増える年度末にしたいものです。

ホストファミリーを募集しています。詳しくは飯島までご連絡ください。
● YAMASA通信ではみなさまからのご意見、お便りを募集しています。お手紙、FAX、Eメールで承っています。どしどしお寄せください。
●編集・発行●
服部公益財団YAMASA言語文化研究所
444-0832 愛知県岡崎市羽根東町1-2-1
tel:0564-55-8111 fax:0564-55-8113
E-mail:info@yamasa.org
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