YAMASA通信 No.71 2006年6・7月号 YAMSA言語文化研究所・隔月発行
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SILAC講師 吉口朋江


♪ 笹の葉さらさら 軒端に揺れる お星様きらきら 金銀砂子 
   五色の短冊 私が書いた お星様きらきら 空から見てる ♪
 
 SILACコースでは、毎月一回交流会を行い、そこで日本文化の紹介をしています。
7月は6日の木曜日に「七夕」を紹介し、みんなで短冊を書きました。
 まず、ビデオを見て、七夕の由来や七夕の歌の意味などについて学び、みんなで一緒に歌を歌いました。軒端、砂子など、小さいころから音にはなじんできたものの、改めて意味を確認し、今では死語に近くなった言葉を学生に説明しました。
全体的には歌詞もメロディーも易しいので、みんなすぐに上手に歌えるようになり、中には自分達でピアノ伴奏をし、楽しく歌っている学生もいました。
 それから、七夕の飾りを作ったり、短冊に願い事を書いたりしました。
   「世界平和」 フランキーさん
   「結婚するぞ!」 クリスさん 
   「日本語が上手になりたいです」 エリックさん 
など、それぞれが自分の願い事を筆ペンを使って書き、笹に括り付けました。飾られた笹をバックに、短冊に書いた願い事について話したり写真を撮ったり、とても楽しい時間を過ごしました。

めぐみ幼稚園 国際交流

 AIJP 佐野真弓

 めぐみ幼稚園では今年度からYAMASAの学生との交流を始めました。将来国際社会に羽ばたく園児に、正しい国際感覚を身につけてもらうための試みです。今後どのような成果が上がるのか、見守りたいものです。園の先生方からの感想が寄せられました。

  年中担任  天野 恵美子

 「世界の人々と遊ぼう」は国際交流を目的として5月中旬頃より始まりました。私が受け持つたんぽぽぐみ(年中)には台湾の学生さんが来てくださいました。
 初日はお互いに自己紹介をしたり、台湾の特色について教えていただきました。子どもたちの反応は様々で、私自身、今後どのように展開していけば良いかと、模索しながらのスタートでした。しかし、私の心配をよそに子どもたちは学生さんとすぐに馴染むことが出来ました。簡単な台湾語を教えていただいたり、一緒に体操を踊ったり、ゲームをしたりと楽しみながら交流することが出来ました。子どもたちの中には
「今日はしょうていさんが来る日だよね?」
「またみんなでゲームする?」
等、尋ねる子もおり、心待ちにしている様子が伝わってきました。
 先日、ある子どもの保護者の方から
「最近子どもがよく家で『ワン!ワン!』と言っています。何かと思ったら台湾語の挨拶みたいで、楽しく参加しているようです!」
というお話を聞きました。交流会を始める際、毎回、台湾語の「こんにちは(ウアン)」をみんなで言っており、その言葉を覚えてくれていたようでした。
 今回の交流会を通し、台湾語を少し覚えたり、地球儀に興味を持ったり、学生さんと一緒にゲームをする楽しさを味わったり、子どもたちにとって良い経験が出来たように思います。
 今後も様々な国の方とじっくり触れ合えるよう、子どもたち一人ひとりの気持ちを汲み取りながら参加していきたいと思います。
  年長担任   中川 智草

 今年度より、めぐみ幼稚園では年中・年長児を対象に“世界の人々と遊ぼう”と称して、YAMASAの学生との交流の場を設けています。昨年までの学習を目的としたものではなく、国際社会になってきている現代において、世界中には様々な人種があることを知る良いきっかけ作りの場であると思います。1回30分の短時間ですが、回を重ねる事に学生に対する子供たちの興味が深くなっていきました。
 また、地球儀を各保育室に導入したことで、自主的に子供同士で話し合いながら見るなど、次の交流の時間を楽しみに出来るようになりました。
 振り返ると、1回目の交流では互いに緊張が感じられ、外見や言葉が違う学生に近付こうとしない子ども達。その後、互いに自己紹介したり、学生の国の紹介や簡単な単語を教えていただき、どんな人かが分かってくると、徐々に子ども達が心を開き始めました。また、手遊びやゲームなどで自然に触れ合えるようにすることで信頼関係が芽生えました。
 6回目の最終会には、年長合同で学生と一緒にゲームをして楽しい時間を過ごす事が出来、喜んでいた子ども達です。学生にくっついて離れられない姿や涙を流しながら手紙を渡す姿が見られ、本当の信頼関係が築けたのではないかと思います。
 これから子ども達が成長していく中で、人種差別をしない子、外見が違っても進んで手を貸すことが出来る子に育って欲しいと思います。その為に私達が出来ることは、子ども達が様々な人種の人と触れ合う時間を設けることではないでしょうか。

YAMASAの学生

 先日、Bクラスで、各個人がテーマを決め、インタビュー活動を行いました。
 それぞれのテーマで一番多かった答えと、面白かった答えを発表したので、皆さんも読んでみてください。

テーマ 「外国人と結婚できるか」  ケン
 一番多かった答えは、結婚できるんですが、文化と言葉の違いがあるとのことでした。
 私は文化と言葉だけじゃなく、両親が認めないからできないと予想しましたが、その問題は乗り越えられるから結婚できると答えた人が多かったのではないかと思います。
テーマ 「一般的な日本人男性は、女性に対して何フェチか」 ブライアン
 一番面白かった答えはネイトさんが答えてくれた“ロリコン”です。どうしてかと聞いたら、普通の電気屋に子供の水着姿のDVDがたくさんあるからだとのことでした。
アメリカでは絶対にそういうものは置いてないからビックリしたということです。
 あるBクラスの男の先生は「足」と答えました。
 「自分じゃなくて一般的な答えだ」と強く言っていましたが、この答えは一番多かった答えです。



めちゃくちゃな生活でした
 SILAC講師 烏山房恵

 わたしは2ヶ月ちょっとAIJPの非常勤講師として臨時で働いて、その後SILACで常勤講師として3年働き、今年で4年目になります。YAMASAで臨時で働くようになったころからずっと思ってきたことは、「文法的知識がしっかりしていて、学生が知りたいことを何でも教えることができる教師になりたい。授業が楽しくてあまりやる気がない学生もいつの間にか日本語が好きになるような授業ができ、また、学生の気持ちがわかって、親しみが持てる教師になりたい。」ということです。そのために自分には下積みが必要だと思っていました。何年か非常勤講師をして、少しずつ授業を増やしてもらって、そのうち担任を任せてもらえるようになって、いつか常勤講師になれたらいいなと思っていました。
 ですから、4月にSILACの常勤講師の空きができて、董先生にやらないかと言われたとき、最初は自分なんか全然無理だと思いました。しかし、福岡から出てきて一人暮らしをしている私は「ある程度安定した生活ができないと、いい先生にはなれないよ」ということばで常勤講師になりました。
 しかし、実際、SILACで常勤として働くようになって1年目は、毎日徹夜、徹夜、徹夜でした。常勤なので授業数も多いですし、担任業務もありますし、そのころは新任研修などもまだなかったので、時間割一つを作るのにもぜんぜんわからなくて、朝から晩までパソコンの前にじっと座って考えていたこともあります。授業の予習も大変で、毎日最後まで教務室に残り、夜11時19分の最終電車で名古屋へ帰り、金山駅に着いたときは、12時を過ぎていて翌日になっていました。土曜日もほぼ毎週出勤して予習していました。そうやってがんばって、日曜日は電池が切れて死んだように寝て、やっと月曜日からまた働けました。うちにいても起きている時間のほぼ全てが授業の予習で占めるようになり、自分のことに構う時間がなくなってしまいました。
 それでも、そうやってがんばらないとやっていけなかったので、必死でしたが、ふと気がつくとなぜか涙が止まらなくなっていました。あまり寝ていない、ちゃんと食べていないため、体を壊して、病院へ行くと、そこまでひどいなら入院しなさいと言われて青くなったこともありました。
 それでも、全く日本語が話せなかった学生がだんだん話せるようになるのを見ると、自分がしてきたことの結果がわかるので、遣り甲斐があります。また、自分が教えた学生がYAMASAはよかったからと言って、また戻って来て勉強を続けてくれたり、日本語で手紙やメールをもらったりすると、うれしくなります。それで、この仕事が辞められないのだと思います。
 常勤4年目になり、仕事も増えましたが、それなりに要領もわかり、徹夜して仕事をすることもなくなりました。自分の生活をちゃんとするようにして、これからも仕事をがんばって行きたいと思います。

所 長 コ ラ ム

理事長  服部良男

 自衛隊のイラク撤退を日本政府が決めた。待ち望む家族にとっても日本国民にとっても明るいニュースである。アルカイダの幹部が殺害されて、その報復が噂されている時期だけに、一刻も早い撤退が望まれていた。7月になるようだが、皆無事に帰国できることを祈りたい。
 それにしても、小泉純一郎首相は運のいい人間である。多くの反対を押し切って、自衛隊をイラクに派遣し、日本の世界におけるポジションを確保した。そして、死者を出さずに本人の任期を満了しそうである。
 実は、経営や人生にとって運というのは、大切な要素である。運がどのように人に備わるかは知らないが、運を持っている人とそうでない人がいることは間違いない。できる限り、運のある人と付き合うこと、その運が伝染するのである。そして、一番大切なことは、自分自身が運がいいと認めること。
 人生所詮、人が生まれてくる確率は、何億分の一。基本的に運をもって生まれてきている。それを失っていくのは、その人の行いである。
(6月21日コラボレーションより)

養成講座 無事修了

みんなで卒業旅行   修了生 神谷英二

 7月1〜2日、日間賀島へ養成講座に参加した仲間と卒業旅行に行ってきました。
 誰もが「こんなに勉強したことない」ってぐらい新しい知識の洪水だった養成講座。参加者の年齢も職業も様々で、「う〜ん…」と頭を悩ませたり、「なるほど!」と膝を打ったり、苦労しながら一年間勉強してきました。特に6月の教育実習が本当にしんどいものだったので、解放された後のこの旅行では皆ニッコニコ。楽しい旅行になりました。長門先生にも参加していただき、夜には貴重な話をしていただけました。
 幹事さんのパーフェクトな仕切りのおかげで何の問題もなく旅行を満喫。
 これだけ個性的な人たちと知り合えたこと、そして厳しくも温かく指導していただきました先生方に感謝してます。



世界と岡崎(YAMASA)をつなぐ「どこでもドア」、それが国際部???

国際部 杉 田  正

 現在、日本と日本語に興味をもってくれている人々が世界中に大勢います。そんな彼らがある日、日本で日本語を学んでみようと思い立ったとします。しかし、そう思ってみたものの、遥か遠い異国の日本で学ぶにはどうしたらいいのかなんて、初めての彼らは知る由もないでしょう。そんな方たちにホームページでYAMASA言語文化研究所を紹介し、入学申請から、来日まで滞りなく行えるようにサポートし、さらに日本での生活のお手伝いまでさせてもらうのが国際部の主な仕事です。
 
 実際のところ、YAMASA言語文化研究所には、アジア、アメリカ、ヨーロッパをはじめ世界各国から数多くの学生がやってきます。母語もその文化的背景も様々で、まさに国際的です。したがって、応対する私たち国際部のスタッフもおのずと国際的となります。現在、国際部は、代表であるデクランさん(オーストラリア)をはじめ、プログラマーのトマーシュさん(チェコ)、アドミッションの仕事をしてくれているシンさん(シンガポール)とステファニーさん(シンガポール)、クリスさん(スイス)、そして私(日本)の計6名で日夜奮闘しています。各自が得意の語学力を生かし、英語はもちろん、チェコ語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語、フランス語、中国語、韓国語などに対応できる体制ができあがっています。こうして、多言語でのYAMASAのホームページの作成やメール対応ができるようになりました。日本語や英語が得意でない方も、自分の母語で安心して問い合わせていただけるというわけです。

 世界各地に住んでいる方たちにとって、映画や本やテレビの中だけの存在であったかもしれない日本という異国の地に実際に立って、日本語を学び、日本人とふれあい、日本を知ってもらうきっかけを提供すること。その始めの第一歩をお手伝いするのが国際部の仕事です(もちろんそれだけではありませんが)。YAMASAのホームページをクリックした瞬間に日本という遥か彼方の異国への扉が、目の前で大きく開くのです。まるでドラえもんの「どこでもドア」みたいだって思うのは僕だけでしょうか。考えてみれば、とても夢のある仕事ですよね。これからも他のスタッフと力を合わせ、楽しみながらこの仕事を続けていきたいと思っています。ただ、「どこでもドア」と言いながら、岡崎(YAMASA)にしかつながってないじゃないかという突っ込みはなしですよ。なぜって、岡崎(YAMASA)は、日本と日本語をめぐって繰り広げられるであろう彼らの目くるめく体験の出発点にしかすぎないのですから。



ワールドカップに燃える

 現在、日本と日本語に興味をもってくれている人々が世界中に大勢います。そんな彼らがある日、日本で日本語を学んでみようと思い立った イタリアの優勝で1ヶ月間の世界的なスポーツイベントが終わりました。日本が予選リーグの緒戦として戦ったオーストラリア戦は、YAMASAにおいても大いに盛り上がりました。
 週末の学生の交流の場である「Zig Zag」が、国際的な応援合戦の場となりました。
 わが国際部のデクランさん(オーストラリア出身)を応援団長とするオーストラリア応援団とたくさんの日本人や日本を応援する応援団の間で、大型テレビ画面に映し出されるスタジアムの熱気を上回る応援がされました。
 会場にはテレビ局も取材に訪れていました。


■ 編集部より ■
 開校以来、過去最多の人数、約270名を迎えて、今、夏学期が展開中です。「日本に来て、すぐに富士山に登ってきました。今日は足がイタイです」と、顔をしかめながらも達成感に浸っている学生さんがいました。生きた日本語を習得するのはもちろんですが、大いに日本の夏を楽しみ、多くの思い出を作ってもらいたいものです。

ホストファミリーを募集しています。詳しくは飯島までご連絡ください。
● YAMASA通信ではみなさまからのご意見、お便りを募集しています。お手紙、FAX、Eメールで承っています。どしどしお寄せください。
●編集・発行●
服部公益財団YAMASA言語文化研究所
444-0832 愛知県岡崎市羽根東町1-2-1
tel:0564-55-8111 fax:0564-55-8113
E-mail:info@yamasa.org
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