YAMASA通信 No.72 2006年8・9月号 YAMSA言語文化研究所・隔月発行
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AIJP 羽田雅美

 以前勤めていた学校では、外部交流という仕事をしていました。高校との交流会やお寺での座禅体験や和菓子屋での和菓子作り体験などのイベントを企画していました。日本での経験として、勉強だけではなくそういった文化体験や人との交流も重要な要素であり、限られた日本での時間をより充実した時間にしてほしいという思いがありました。YAMASAへ来てからは、学生も私もいい意味で<日本語漬け>の日々でした。以前から、YAMASAでも何かイベントができたらいいなと考えていましたが、学生のそういった要望を耳にしなかったので、そういったニーズはないものだと思っていました。しかし、最近、「バスケットがしたい」「サッカーがしたい」という声をちらほら聞くようになり、他の先生方もいろいろと考えていらっしゃいました。
 この夏の暑い盛りの7月期の半ばを過ぎたころ、学生たちの慣れない日本の暑さや勉強による疲れが目に見えて分かるようになり、同僚の鈴木智恵先生と学生のために何かできないかと考え、バスケット大会をしてみようということになりました。それから2週間ほどでチームを募集し準備を進め、当日を迎えました。
 当日は本多先生に審判をお願いし、ルール説明から始め、トーナメントで試合を進めました。どのチームも熱戦を繰り広げ、おもしろい試合ばかりでした。クラスメートの応援に駆けつけてくれた学生や先生方など観客も大勢集まりました。1回戦で負けてしまったチームも、最後まで他のチームの応援をしてくれました。また、試合を見に来ていた中学生からの突然の試合の申し込みで、先生チーム<せんせーず>と中学生チームのエキシビジョン・マッチも行い、盛り上がりました。優勝チームは、トーナメントを勝ち抜いた<やくざ隊>、2位は<お笑い隊>、3位は<Superstars>でした。最後に、表彰式を行い、バスケット大会を終了しました。
 思いつきで始めた今回のバスケット大会が、こんなにもたくさんの参加者と観客で盛り上がり、楽しいものになったのは、参加してくれた学生のみなさんと先生方、応援に駆けつけてくださった学生のみなさん、先生方、職員の方々のご協力のおかげです。本当にありがとうございました。また来学期、第2回大会を企画しようと思っています。その際には是非、みなさんも参加してくださいね。
Hクラス ガブリエル

 9月8日(金)YAMASAでバスケットボールの大会が行われました。10チームで試合をしました。私のチームは〔スーパースターズ〕という名前でした。
 スペイン人のホアキンさんと韓国人のジョンさんと私の三人でした。私はメキシコで高校生の時バスケットボールをしていました。大会の前にはかつのは簡単だと思っていました。しかし、じっさいには思っていたほど、かんたんではありませんでした。試合の最中に、なんとなく相手のチームが急に強くなったように感じました。ざんねんながらそのとき負けてしまいました。でも3位を決める試合でかちました。それはとてもたのしい経験でした。
 おうえんしてくださったみなさんに心から「ありがとう」といいたいです。

異文化シミュレーションゲーム

 一人で、全く知らない、異文化世界に入り込んでしまったら、みなさんはどんな行動・気持ちになるでしょうか?
 言葉も通じない、未知の文化からの人に出会ったとき、みなさんはどのようにその人と接するでしょうか?そんな体験が疑似体験できるのが異文化シミュレーション・ゲームです。
 AIJPの中上級レベルのテキスト『ニューアプローチ中上級完成編』には「3つの異文化体験」という本文があります。この1年、その関連の活動として異文化シミュレーション・ゲームを行なっています。今学期のC・Dクラスもその活動を行ないましたので、その時の学生の様子と感想をご紹介します。
 今回、行なったのは異文化トレーニングでよく行なわれているシミュレーション・ゲームの一つである「バーンガ」です。トランプを使ったゲームですが、詳しくはここに書くことはできませんので、お知りになりたい方は、次回のこの活動に参加して、その時の気持ちを体験してみてください!

<C・Dクラス学生の感想>
・相手に言いたいことが言えなかった。
・みんなが同じルールを守らないと、誤解が起こったりゲームが進まなかったりした。
・人の数と異文化と何か関係がありそうです。同じ考え方の人が2人以上だったら、チームの感じがする。
 一人だったら、困った感じがする。
・みんなの予想や考え方が違うということに気がつきました。
・ゲームが進むとともに、不安な気持ちになりました。
・みんな迷いながら進めていました。
・文化の違いは誤解が生まれる。
・無言で、相手にわかるように説明するのは難しい。
・身振り、手振りだけではなかなか通じない。
・コミュニケーションをしたくない相手を見たら、あきらめる気持ちが起こりやすい。
・みんなの違う反応を見るのはおもしろかった。(このゲームをしたことがあるから…)

「涙、涙・・・」

 先AIJP主任 廣江 淳哉

 みなさん、最近、涙を流しましたか。

 私が幼少の頃は、いわゆる泣き虫で、よく泣いていたと記憶しています。そんな私も成長するにしたがい、人前で涙を流すことがなくなりました。
 そんな私がYAMASAに来たのは2004年の春のことです。それまで日本語を教えた経験がなかったものの、専任講師として採用してもらえ、2クラスを担任し、週に15時間の授業を行っていました。当時は、毎日が時間との戦いで、何とか朝9時までに授業準備を終え、教室に向かうという日々の連続でした。寝る時間はあまりありませんでしたが、学生が上手になっていくのが実感でき、また「分かる」と言ってもらえるのが何よりもうれしく、夢中で授業準備をしていました。肉体的には大変でしたが、教室に行くのが本当に楽しく、充実した日々を送っていました。そして、ふと気がつくと3ヶ月が経過しており、初めての修了式を迎えることになりました。
 その修了式で、担任をしていたクラスの学生達が、3ヶ月前は「あいうえお」も知らなかったのに、立派なスピーチを日本語でしてくれるのを聞き、胸が熱くなりました。そして、修了生スピーチの後にあった担任スピーチで、修了生に何か言葉をかけようとしても言葉が全く出て来ず、代わりにボロボロと涙が出てしまいました。それは、実に10数年振りの人前での涙でした。
 その後も、2年間一緒に勉強した学生が修了した際にも、人目をはばからず目から大粒の涙が溢れ出てしまいました。辛いわけでもなく悲しいわけでもないのに涙が出るというのは、今までの人生ではほとんどなかったことで、何とも言いようのない不思議な気持ちになりました。私が涙もろい性格なのかもしれませんが、人前であっても感動して涙が流せるほど、やりがいが感じられ、また、心に満足感を覚えられるというのが日本語を教えるという仕事に魅了させる要因の1つなのかなと思いました。
 仕事に求めるものにはいろいろあるとは思いますが、お客様にサービスを提供し、満足をしてもらえ、それが感動となって返ってきて、時には涙が溢れ出る。そんな仕事も魅力的だと思いませんか。

 みなさんはあと何年ぐらい働きますか。私は30年ほどです。あと何回涙が流せるかはわかりませんが、感動を返してもらえるような仕事をしていきたいと思います。  



所 長 コ ラ ム

理事長  服部良男

綾戸智絵
 綾戸智絵さんのライブに行ってきた。とてもチケットが手に入りにくいジャズシンガーとのことであった。半分以上がトークであったが、とても心のこもったエネルギッシュなライブであった。
 Jazzの音楽を聴くものいいが、トークのライブも肩が凝らなくていい。彼女いわく20年と20年と8年の人生、そしてその日の出会いをアメージンググレースから、最後のテネシーワルツまで勢いとジャズのテンポでまとめた。
 アーティストと出会うといつもエネルギーを感じる。それが絵画や造形、音楽であっても。それは、彼らの生き様や魂をその作品に注ぎ込むからである。もう一つ、彼らの生き方がシンプルであることをいつも感じる。 美しいものを美しいと、心に素直に、モノを見ることができるからではないかといつも思う。
 経済や社会を見るときも同じである。我々は、とかくさまざまな事象を複雑に捉えすぎているのではないだろうか。もっとシンプルに考え、振舞うことが大切ではないか。彼女の歌やトークから、今一度、シンプルさについて考えさせられたものだ。
 彼女の今後の活躍を心より期待したい。




カルチャーセンター
暮らしの学校開校 

校長 鈴木  忍

 服部公益財団は新規事業として、地域社会のより良い暮らしの実現に貢献することを目的とする財団の基本理念に基づき、「心」「健康」「暮らしの知恵」の三つの分野を中心に多様な講座やセミナーを提供する “暮らしの学校”を8月27日に開校しました。
 “暮らしの学校”は名前のとおり、私たちの幸せな暮らしに密接に結びつく講座を中心に、心の探求、健康、料理、詩歌、美術、工芸、語学にわたり、多彩な講座を開催します。  校舎は葵ホールの西側道路角、JR岡崎駅から徒歩5分の便利な場所に位置しています。服部所長の祖父様のかつてのご自宅で、皇族の方も泊まられたことのある大正時代からの日本家屋です。その伝統美と昔ながらの造りを引継ぎつつ、そこに現代感覚を盛り込んでリフォームしたものです。
 心地よい風の吹きぬける和室教室。大正時代から家を支えてきた立派な梁の見える第一教室・工芸教室。また、2階の教室からは、三方に庭園を見ることのできる第二教室があります。
その他にも、受講者及び講師の方々が気軽に語り合えるサロンも用意されており、日本庭園を眺めながらの語らいを通じて、くつろぎと安らぎと癒しを満喫できます。
また、和室教室や茶室は、YAMASAの学生の日本文化体験の場としても利用可能です。選択授業の茶道や華道は、今後、この施設を利用することも可能となります。
 今まで葵ホール2階で行っていた、ふれあい囲碁教室も、和室教室での開催となります。囲碁指導のボランティアの方たちと世界中からやってきた学生が、畳の上で囲碁を楽しむことができるようになります。YAMASA言語に、また、新しい魅力が加わったということがいえます。
来年4月からは、現在建物の北に、本格的な料理教室とダンススタジオを含む、新築棟がオープンします。
 さらに多彩な講座を加えて、学ぼうとする皆様方の期待に応えたいと思います。

 講座の開講は10月からです。定期講座、一日講座含めて74講座でスタートします。
 県内外から、魅力的な先生方においでいただく講座編成を心がけてきました。受講者の方々にも、さまざまなご意見をいただき、今後とも、ご満足いただけるような講座内容・学校づくりに心がけてまいりたいと思っています。
 皆様、ぜひ一度「暮らしの学校」に足を運んでみてください。スタッフ一同、心からお待ちしています。
平成18年度第3期(10月〜12月) 講座例
・シュタイナー教育入門
・スクラップブッキング
・マクロビオテックライフのすすめ
・家庭で役立つホメオパシー
・岡崎学
・日本人なら知っておくべき神道の真髄
・外国語講座 (英語、韓国語、中国語) 
・徒然草を読む
・額田の里の手作り生活術
・魅惑のハワイアンキルト
・セルフ・カウンセリング
・ハーブのある暮らしv ・古布をいかして今にあそぶ

暮らしの学校 建物外観

暮らしの学校 玄関

スクラップブッキング体験講座

スケッチ体験講座

スタッフ一同

和室を利用したYAMASA学生の茶道の授業

岡崎観光夏祭り

 8月4日の恒例の岡崎観光夏祭り「五万石神輿パレード」に参加しました。
 今年は、岡崎市国際交流協会(OIA)のお神輿に加えていただきました。参加したYAMASAの学生は、なんと25名。
 お神輿当日、始まる前からすでに「わっしょい!わっしょい!」と大盛りあがり。法被をかっこよく着こなした学生さん達は、かなりの興奮気味でやる気がみなぎっていました。
 お神輿を先導しながら、いろいろな国の旗を掲げる学生さんや重いお神輿を大きな掛け声を上げて担ぐ学生さん。他のどのお神輿にも負けない力強いチームでした。
 日本の伝統文化を肌でしっかりと味わった岡崎の暑い夏の良き思い出となりました。
(学生課 山本裕美)



FMおかざき

FMおかざきディレクター  長野 春子

 FMおかざきは、2001年4月1日に羽根町へ移転開局し、来年の4月で6年目が経過しようとしています。
「見るラジオ、出るラジオ」をキャッチコピーにいろんな場所へ出かけ いろんな人にご出演して頂いております。 これからも、
 「見るラジオ、出るラジオ」から「見たいラジオ、出たいラジオ」 とがんばっていきたいと思っております。
 皆さんも、周波数76.3MHzに合わせていただいて、聴いて、参加して、知らない人にも薦めて下さい。
きっときっと、盛りだくさんの自主制作番組でお楽しみいただけると思います。
ぜひ、ぜひスタジオを覗きに来て下さい。
 今後とも、地元岡崎のコミュニティーFM局としてがんばります。インターネットでも放送中です!スタジオの様子も見られます!  HP:http://www.763.fm/


■ 編集部より ■
「恥ずかしいことに、今まで岡崎にこのような学校があることを知りませんでした。日本を理解してもらうために、とても大切な施設だし、貴重なお仕事ですね」 ある講演会でYAMASAの概略説明を聴講された方がしみじみと感想を言っておられた。本紙がYAMASA知っていただく一助になれば嬉しい。

ホストファミリーを募集しています。詳しくは飯島までご連絡ください。
● YAMASA通信ではみなさまからのご意見、お便りを募集しています。お手紙、FAX、Eメールで承っています。どしどしお寄せください。
●編集・発行●
服部公益財団YAMASA言語文化研究所
444-0832 愛知県岡崎市羽根東町1-2-1
tel:0564-55-8111 fax:0564-55-8113
E-mail:info@yamasa.org
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